BD7 2015 組み立て その7

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BD7 2015の組み立ても今回で最終回となりました。
実際の組立作業は前回まででほぼ終了しているので、細かいところの最終調整を行います。

まずは、スタビライザーの左右バランスのチェックです。




ダンパーを取り付けない状態で、片方のサスアーム(写真では右リア)を持ち上げてみてください。
当然左右のサスアームはスタビワイヤーでつながっているので、
反対側のサスアーム(写真では左リア)も持ち上がります。

ここで問題になるのが、「片方のサスアームをどのくらい持ち上げると、反対側のサスアームが持ち上がり始めるか?」という点です。
左右の持ち上がり始める高さが違うという事は、スタビの効き具合が左右で異なるという事になります。

この部分の調整が上手く出来ていないと、左右で曲がり方の違うマシンになってしまうので注意が必要です。







早速調整に入ります。

まずは、タイヤを外した状態でシャシーをセッティングボード等の平らな板の上に置きます。勿論ダンパーは外しておいてください。
静止状態でアウターサスピンの中心の高さを測ります。(写真では8mmになっています。)
余談ですが、私はリバウンド量もこの計測値を使ってセッティングしています。











その状態から、定規を当てている側のサスアームを徐々に持ち上げていってください。(赤矢印)
ある高さまで来ると、反対側のサスアームが持ち上がり始めます。(白矢印)











この、反対側のサスアームが持ち上がり始めた時のアウターサスピンの高さを記録しておきます。(写真では15mm)
そして、この作業を左右入れ替えて行い、反対側のサスアームが持ち上がり始めた時のアウターサスピンの高さを比較します。

左右で高さが同じであれば問題ありません。
基本的に組み立て説明書通りに組み立てれば、高さはほぼ揃います。






左右が揃っていない場合は、スタビボールの位置を少し動かしてみてください。
その後、再び左右を比較してみます。

この作業を、左右が揃うまで繰り返します。
左右の持ち上がり始める高さが同じなのがベストですが、
樹脂パーツの摩擦力等でどうしても微妙に差が出てしまうので、誤差0.5mm以下の範囲で収まる程度に調整できれば問題ないでしょう。

写真ではリヤ側で説明しましたが、もちろんフロント側も同様に調整してください。
スタビワイヤーの線径が違うので前後でそろえる必要はありませんが、必ず左右は揃うようにしてください。



上記の作業で左右のバランスがどうしても揃わないときは、スタビロッドの長さを調整する方法もあります。
例えば、右サスアームを持ち上げた時よりも、左サスアームを持ち上げた時の方が、反対側のサスアームが持ち上がり始める高さが高かった場合、
左スタビロッドを少しだけ伸ばしてみます。と同時に、右スタビロッドを少しだけ短くします。
そしてこの作業を繰り返し行い、左右を合わせます。
こちらの手段の方が、左右差が大きい時には有効ではないでしょうか。

以上でスタビライザーのバランス調整は完了です。

次に、前後ベルトのテンション調整です。







まずはフロントベルトです。
写真ではちょっとわかりにくいのですが、ほぼ弛みのない程度まで張ります。











リヤベルトは結構弛みを持たせて張ります。
感覚としてはフロントベルトの張り具合より、テンションカム2コマ分くらい緩い感覚です。

リヤベルトを張り過ぎると、コーナー脱出時にスロットルONでリヤがスライド気味になります。
フロントスプール・センターダイレクト・リヤギヤデフの組み合わせでは
リヤベルトはフロントと比較して、緩めの方がマシンが安定するでしょう。



基本的に、ベルトのテンションを掛けていけば、スロットルに対するマシンのレスポンスは良くなります。
しかし張り過ぎは抵抗が増大しマシンの転がりやトップスピードは落ち、ベルトの寿命は短くなります。
反対にテンションを緩めていくと、スロットルに対するマシンのレスポンスは鈍くなりますが、駆動ロスは少ないのでマシンの転がりが良くなります。
ただし、緩めすぎはベルトの歯飛びを起こすので注意してください。

尚、新品のベルトは数パック走行させると伸びるので
ベルトが新しめの時はこまめにチェックして、テンション調整を行ってください。

      

最後にESC、モーターなどを搭載して完成です。
メカ類のコードは、走行中に引きずらないようにきちんとナイロンバンドで束ねましょう。
走行前にはキャンバー角、車高のチェックをお忘れなく!

いかがでしたか?
全7回にわたって組み立てポイントを紹介してきましたが、これらのポイントは新車組み立て時だけでなく
走行後のメンテナンス時にも役立つ点も多くあります。

しっかり組み立てを行い、さらにはしっかりメンテナンスを行って高い走行性能を長く維持できるようにしてください!


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