ギア比について

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今回は、ビギナー向けに基礎中の基礎である「ギア比」についてお話したいと思います。


「ギア比、いくつ?」

「ん〜、5.6くらい。」

サーキットではこんな会話が頻繁に交わされているのを聞いたことがあると思います。
RCカーで言うところの「ギア比」とは、1次減速比に2次減速比をかけた数値のことです。(例外もありますが…)

1次減速比というのは、(スパーギアの歯数)÷(ピニオンギアの歯数)で求められます。これは簡単ですね!
2次減速比というのは、例えばTRF415やサイクロンやBDに代表されるベルトドライブカーでは、(デフプーリーの歯数)÷(センタープーリーの歯数)
求められ、TBエボ5やTC4などのシャフトドライブカーでは、(デフリングギアの歯数)÷(ベベルギアの歯数)で求められます。
車によってプーリーの歯数やデフリングギアの歯数等はそれぞれ違うので、当然2次減速比は違ってきます。

ここで、ヨコモのBDを例に具体的に計算してみましょう。
仮に、スパーギアが104Tのピニオンギアが37Tとしましょう。
1次減速比は(スパーギアの歯数)÷(ピニオンギアの歯数)ですから、104÷37≒2.81となります。
2次減速比は(デフプーリーの歯数)÷(センタープーリーの歯数)ですから、40÷20=2ですね。
従ってこの時のBDのギア比は、(1次減速比)×(2次減速比)で、2.81×2=5.62になります。

では、果たしてギア比を変更することにどんな意味があるのでしょう?

皆さんの多くは変速機の付いた自転車に乗ったことがあると思います。
低いギアでペダルをこぐと、軽くこげて出足も早い代わりにスピードは伸びません。
逆に高いギアでペダルをこいだときは、ペダルは重く出足も遅くなりますがスピードはグングン伸びていきます。

RCカーも同じことが言えます。
ローギアード(ギア比の数値が大きい)の時は、立ち上がりは速いのですが、トップスピードは伸びません。
ハイギアード(ギア比の数値が小さい)の時は、立ち上がりは遅くなるかわりに、トップスピードが伸びるようになります。
またハイギアードにしていくほど、モーターにかかる負荷は大きくなり、バッテリーの消費も早くなります。
これらのことを念頭に、サーキットのレイアウトに合わせたギア比を決定するのです。(因みにレースに参加する人はレース時間も重要です)

ここで具体的な調整方法を、主流の23Tストックモーター(トルク型)を例に、簡単に解説しておきます。

このクラスのモーターは、モデルによって若干の違いはありますが、ギア比は概ね5.3〜5.8程度が推奨されていると思います。
まずは、推奨ギア比のうち最もローギアードに設定します。この状態でサーキットを周回してみます。

ここで注意していただきたいのが、走行させるレイアウトの最も長い直線での「モーターの回転音」です。
このストレートの途中でモーターが回りきってスピードが頭打ちになってしまうようであれば、ピニオンギアの歯数を1枚大きくしてみます。
逆にストレートエンドに差し掛かってもモーターが回りきっていないようなら、ピニオンギアの歯数を1枚小さくしていきます。
個人的には、この作業を繰返してストレート全長のおよそ8割程度でモーターが回りきるように調整しています。

この状態でトータルタイムとベストラップを計測し、最終的にそのコースを一番速く走れるよう更に調整してください。
なお、極端なハイギアード設定はモーターやESCの破損を招くので注意が必要です。


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