モーターのメンテナンスについて
最近のモーターの性能の向上は目を見張るものがあります。
昨今のレース用の23Tともなれば、数年前のモディファイドモーターに匹敵する高出力を誇るものも少なくありません。
しかし高出力になるほど、当然モーターの寿命も短くなり、同時にメンテナンスに関しても重要性が増してきます。
そこで今回は、最もユーザーが多いと思われる23Tリビルダブルモーターのメンテナンスについてお話ししたいと思います。
とは言っても、特別変わったことを行うわけではなく基本中の基本を紹介するので、既にご存知の方も復習のつもりでご覧下さい。
1:まずは準備するものです。
といっても、基本的にコミュテーター研磨機があればOKです。
個人的にイーグル製の研磨機(11592円)を愛用しています。
バイト刃は付属のものでもしばらく使えますが、早いうちにダイヤモンドバイトに
交換しておいた方がより良いと思います。
2:走行後のコミュテーターの状態です。
ブラシとの接触部分が焼けて黒く変色しています。
この状態ではモーター本来のパワーは出し切れません。
このときブラシの状態もチェックしておきましょう。酸化してしまっているものや
ブラシ自体の磨耗が激しいものは交換してください。接触面にキズがあるものは
ブラシセッターなどで接触面を整えておきましょう。
3:研磨機にローターをセットします。
この時、研磨用のオイルをコミュに注しておくとより綺麗に仕上がります。
4:研磨作業中です。
コミュを研磨するときは、一気に深く研磨するのではなく
薄く数回削って仕上げるようにしてください。
バイト刃を送る時のスピードを一定に保つのも綺麗に仕上げるコツです。
5:研磨後のコミュの状態です。
焼け焦げた部分が全て削り落とされ、新品同様の状態です。
ただし、コミュ表面が綺麗過ぎてもあまりパワーが出ません。
コミュ表面にバイト刃で削った跡が細く薄く残る程度で十分です。
6:コミュの溝に残った削りカスをカッターなどで落とします。
ここに削りカスが残ったままだと、ブラシの接触面にキズが付いたり
最悪ではショートして、モーターがブローすることもあります。
7:元通りに組み直して完成です。
組み直す際にローターのシムの枚数や位置を間違えないように注意してください。
また走行前に、軸受けメタルには必ず注油してください。
ちなみにコミュテーターを研磨するサイクルですが、走行後毎パックごとに研磨するのがベストです。
なぜなら、早いサイクルで研磨することで1回に削る量を少なくできるからです。何パックも走行してからだと、コミュが深く焼けてしまい
1回に削る量が多くなり、結果モーター自体の寿命が短くなってしまいます。最低でも2パックごとに研磨するようにしましょう。
毎パックごとに薄く研磨していけば、使用状況にもよりますが70パック程度は使えます。(コミュ径が徐々に小さくなっていくのでそれに合わせてギア比を変更することが必要です)
ただし、コミュ径がある一定以上より小さくなるとパワーが出なくなるので注意が必要です。
主流のレイダウントルクのモーターでコミュ径がおよそ7.0mm程度が実用の限界です。(人によってはもっと使い込む人もいます・・・)