ニッケル水素バッテリーの取り扱いについて
昨今のニッケル水素バッテリーは高出力である反面、適切な管理を怠ると破損する可能性があります。
使用する時は、製品の取扱説明書を熟読し内容をよく理解してからご使用ください。
お客様又は第三者が当店お買い上げ製品を使用された結果発生した損害については、
当店は一切その責任を負いませんので、あらかじめご了承ください。
新品バッテリー組み立て前には、必ずテスターにて端子電圧の測定を行い不良セルがあった場合はメーカーに連絡してください。
以下に大容量ニッケル水素バッテリーの管理方法を簡単に紹介していきますので、参考にしてみてください。
*新品バッテリーの慣らしについて
1.以下の作業はバッテリー購入直後、速やかに行ってください。
ニッケル水素バッテリーは自然放電が早いので、購入後の長期間の放置はバッテリーの破損に繋がります。
2.新品バッテリーは出荷時に一定容量充電されているので、放電器(単セル放電が出来、且つ放電終了電圧等を設定できるオートカット
機能付き放電器)を使用して放電してください。放電終了電圧は1セル当たり1V〜1.1V程が良いと思います。
バッテリーは放電中も発熱するので、ファンで冷却しながら放電するのがベストです。
3.3〜4Aでバッテリー公称容量の60〜70%充電します。
4.10A以下の放電電流、放電終了電圧は1セル当たり1V〜1.1V程で放電します。
この時もファンで冷却しながら放電すると良いでしょう。
5.2000mAh位充電して保存し、1週間後を目安に本格使用してください。
以上でバッテリーの慣らしは完了です。
*充電時の注意とバッテリーの保存時の充電について
1.まず充電前に単セル放電器で放電します。バッテリーは放電中も発熱するので、ファンで冷却しながら放電してください。
この時の放電終了電圧は1セル当たり0.9V程に設定します。
2.充電電流は4A以下、デルタピーク検知の値は1セルあたり3mV以下で充電するのが比較的安全です。
更に温度カットや容量カットの機能が付いているのであれば、それらを併用するのも良いと思います。
3.充電中はバッテリーのそばを離れず、時々手で触れたりしてバッテリーの温度をチェックしてください。
また充電中のバッテリーに直接冷却ファンを当てると、デルタピークを検知しにくい場合があるので注意が必要です。
液漏れしたり極端に発熱しているセルがあった場合は即充電を中止し、金属製の箱などに入れて万一の破裂に備えてください。
4.走行後は速やかにバッテリーコネクターをはずし、冷却ファンなどでバッテリーの温度を下げてください。
5.バッテリーの温度が下がったら、放電器で放電します。バッテリーをファンで冷却しながら放電してください。
この時の放電終了電圧は、1セル当たり1V〜1.1V程で良いでしょう。
6.1000〜1500mAh位充電(注)して保存します。次回使用まで最低でも4日はバッテリーを休ませてください。
(注)10日程度の保存であれば1500〜2000mAhの充電でおよそ問題ないのですが、最近のニッケル水素バッテリーは自然放電が早いので
それ以上の長い期間(例えば1ヶ月位)保存するのであれば、満充電状態で保存してください。
また長期保存の場合、最低でも1ヶ月に1回は放電・充電を行い、バッテリーの端子電圧が低下しないように注意してください。
以上が個人的に行っているバッテリーの管理方法です。
しかし、あくまでバッテリー管理方法の1つであり、安全性等を保障するものではありません。自己責任でお願いします。
他にも様々な管理方法があるので、それらも参考にして自分にベストな管理方法を行ってください。