BD7 2015 組み立て その6

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第6回目は、いよいよダンパーの組み立てです。

ダンパーは、BD7 2015に限らず(オンロード・オフロード問わず)あらゆるマシンでかなり重要なセクションです。
微妙な違いが走りに大きく影響を与えてしまうので、新品時の組み立てはもちろん、メンテ後も同じクオリティで組み直せるよう
細心の注意を払って組み立てていきましょう。






ダンパーを組み立てるにあたり、左写真のパーツを使用します。
「ハイグレードOリング」と「フッ素ゴム製ハイパーダイヤフラム」です。
どちらもキット標準品よりも耐久性が高く、動きもスムーズなのでおすすめです。

但し高耐久とはいえ劣化するので、おおよそ1か月程度使用したら交換するのがベストです。








Oリングに下準備を施します。

Oリングをダンパーオイルにひと晩漬けておきます。
こうすることで、Oリングがオイルを吸って若干膨らむので、ダンパーの密閉度が高まり、オイル漏れが少なくなります。
アソシのグリーンスライムを塗布する方法もありますが、塗りすぎるとダンパーシャフトの動きが渋くなるので注意してください。










ダンパーシャフトにピストンを取り付けます。
そのままでもさほど問題はないのですが、キッチリ動くダンパーを目指して、ピストンのガタを取り除きます。
写真では少々わかりにくいかもしれませんが、ピストンとEリングの間に0.1mm厚のシムを入れます。












これで、ピストンのガタは完全に取り除くことができました。
本当に些細なところですが、こういった細かな積み重ねがシャープなステアリングの実現につながります。
(因みに、ダンパーシャフトもオプションの「チタンコートショックシャフト」を使用しています)












次に、ひと晩漬け置いたOリングを準備します。
ティッシュペーパーなどで余分なオイルを軽く拭き取ってください。









シリンダー下部にOリングを入れます。
因みにこの部分は、旧型BD7ではOリング2個仕様で走行させていました。
今回はそのデータを生かして組み立てているので、2015Ver.でも同様に2個仕様で組み立てます。

オイルの密閉性は
ブルーOリング1個仕様→クリアOリング1個仕様→ブルーOリング2個仕様→クリアOリング2個仕様
の順で高くなります。当然ダンパーシャフトの動きもそれに従って重くなるので注意してください。








ダンパーエンドをショックシャフトにねじ込む時は、刃こぼれしたりして使用できなくなったニッパーなどで
ダンパーシャフトのネジ切部のギリギリを掴んでねじ込んでいくと簡単です。

今時は100円ショップ等でニッパーが手に入るので、この作業専用にひとつ購入してもよいでしょう。
因みに100円ショップで売っているようなニッパーは、ラジコンやプラモデルの製作といった「細かいパーツのカット」には適していません。
そういった作業には、きちんとした模型用のニッパーを使用してください。










ここまで組み立てたら、次はオイルを入れていくワケですが…












ダンパー組み立ての必需品、エアリムーバーです。(写真の物は長年使用しているので、大分年季が入っていますが…)
コレが有ると無しでは作業効率が圧倒的に違います。
是非とも、道具箱の中に持っていたい超便利アイテムですね!









写真ではちょっと判りにくいのですが、ダンパー内部に残存していた空気が
ゴボゴボと凄い勢いで抜けていきます。

しかも費やす時間はほんの僅か!
エアリムーバーなしできちんとエア抜きをしようとすると、オイルを入れて1時間くらいは放置しなければなりません。
まさに超便利アイテムです。




エア抜きが終わったら、ダイヤフラムを被せて、その上にキャップエンドを載せてキャップナットを締めていくのですが、
そのキャップエンドに小加工を施します。

通常、ダイヤフラムとキャップエンドの間にできる空気室の空気が圧縮されることによって、
ダンパーシャフトがストロークしてシリンダー内に入った際の容積の変化を逃がしています。
(そのことで、ダンパーシャフトが元に戻ろうとする反発力も生まれています)

最近はこの反発力を弱めるために、ある程度ダンパーシャフトをシリンダー内に縮めてから
ダイヤフラムを被せる、所謂「引きダンパー」で組み立てる場合も多くなっています。
今回はさらに一歩進めて、キャップエンドに2mmの穴をあけ、空気室の空気を完全に逃がすようにします。
私が普段走行させているサーキットでは、思い切って反発力のないダンパーの方が好印象で、旧型BD7ではこの加工を施していました。
その経験から、2015Ver.でも同様の加工を施します。


注意:他のサーキットでも有効とは限りません。また、ほかの部分のセッティングやドライビングスタイルによって
必ずしも効果的とは言えませんので、自己責任でお願いします。







加工したキャップエンド、プラス「引きダンパー」状態で組み立てます。
これで反発力ゼロのダンパーの出来上がりです。






今回はこの辺で。
いよいよ次回で完成です!


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