BD8 2018 組み立て編 その2
第2回目は、足回りの組み付けを行い、ほぼ完成状態まで作業を進めようと思います。
まずは、前後ユニバーサルシャフトの洗浄・グリスアップを行っておきます。
以前はグリスアップに、タミヤのアンチウェアグリスを使用していたのですが
最近は、呉工業の「スーパーチェーンルブ」を愛用しています。
自転車やバイク等のチェーンに使用するグリスなので耐摩耗性は高いのですが、
RCカーのドライブシャフトはそれらよりもはるかに高速で回転するので、
グリスの飛び散りがちょっと多く、パーツのグリス汚れが結構厄介なのが難点です…。
アンチウェアグリスも、かなりの耐摩耗性があるので、
油汚れがイヤだ!という方は、アンチウェアグリスの方が良いと思います(笑)
このように書いてしまうと、スーパーチェーンルブを使用するメリットがないように思われるかもしれませんが…
スプレー式で浸透性も良く、完成状態のユニバーサルシャフトのジョイント部分に
シュッとひと吹きするだけで、グリスアップは完了です!
アンチウェアグリスはその性質上、どうしてもユニバーサルを分解して塗らないといけないので、
作業時間と手間はスーパーチェーンルブの方が圧倒的に少なくて済みます!
因みに、今回もリヤユニバーサルボーンはオプションのアルミ製を投入しています。
折角なので、0.1g単位で重量を計れるウェイトゲージで重量を比較してみました。
左がノーマルのスチール製、右がオプションのアルミ製です。
何とその重量、スチール製の半分!結構バカにできない重量差です。
回転するパーツの軽量化は、スロットルのレスポンスやブレーキングにかなり影響する部分なので、これは効果絶大です!
但し、スチール製が役に立たないのか?というわけではありません。
重量がある分、グリップが低めの路面などでは、トラクションの掛かりが良い場合があります。
この辺りは、セッティングのひとつとして捉えておくと良いかもしれませんね!
さてお次は、サスアーム周りの組み立てです。
従来型と比べて、基本的なパーツ構成・形状に変更はありません。
しかし、ナックル・Cハブ・リヤハブは、ハード仕様の樹脂に変更になっています。
パーツの組み付けもスムーズに行えます!
リヤハブとリヤサスアームのクリアランスが少々きつかったのですが、軽くヤスリで撫でてあげたらスムーズに動くようになりました。
2018Ver.から、ピローボールとボールエンドのサイズがΦ4.8mmに変更されています。
ピローボールとボールエンドは、嵌め込む際の向きがありますのでご注意ください。
逆向きに嵌め込んでしまうと、全く動きません(笑)
ただこの新型ピローボールとボールエンド、結構個体差がありまして、モノによっては
正しい向きで嵌め込んだにもかかわらず動きカタい物もあります。
そんな時は…
上写真のように、ライターでピローボールを熱したり、ボールエンドをラジオペンチでギュッと潰したりすると軽く動くようになります。
折角サスアームやCハブ・リヤハブがスムーズに動いても、ここが渋くては意味無いですからね!
(火の扱いには十分注意してください!)
リヤスタビロッドもマニュアル通りで特に問題はありません。
ですが、ここでちょっと社外パーツを流用してスタビロッドを改良します。
XRAY製のピローボールとスタビエンドを利用して
左写真のように、高さを無段階で調整できるようにしてみました!
正直こちらの方が、左右の効き具合の調整等はやりやすいので…。
純正で出してくれるとうれしいなぁ…。
サスアームを組み付ける前に、前後スタビをバルクヘッドに取り付けてしまうのですが、ここでちょっとひと工夫。
以前、とあるドライバーの方から教わった小技なのですが…
左写真は3/32inchデフボールです。
ツーリングカーでボールデフが主流だったころに、スペアで買い込んであったものを道具箱から見つけてきました。
勿論、現在でも容易に入手でき、ベルトテンションカム用のボールとしても使えるので、一袋持っていると便利です。
これを右写真のように、スタビバーとイモネジの間に入れておきます。
こうすることにより、スタビバーとボールが「点」で接するようになるので、ガタが無くスムーズに動作します!ほんの少しの違いですが(笑)
近頃の各社ツーリングカーは、(XRAY T4を筆頭として)スタビバーがベアリング支持になっているものが多く見受けられるので、
スムーズさにこだわる方は試してみてください!
ようやくサスアームをシャーシに組み付けていきます!
サスピンは、クリーナースプレーで錆止めの油分を落としておくと
サスアームの動作がスムーズになります。
インナーサスピンが通る穴は、3.0mmストレートリーマーを軽く通しておきます。
あまり念入りにやってしまうと、穴が広がってガタが多くなってしまうので注意してください!
サスマウントは、特に変更点がないので割愛します。
一応ブッシュの種類や向きに注意してください!
シム類は特に付け加えることもなく、マニュアル通りでピッタリとガタなく組み付けられました!
前後ユニバーサルの組み付けも、特に問題なく簡単に進められます。
フロントユニバーサルのピンには、アンチウェアグリスをたっぷりと塗ってください。
この部分のグリスアップを怠ると、スプールのカップが削れて大変です…。
オプションでプロテクター仕様のカップも発売されているので、そちらを選択するのもアリかもしれませんね!
フロントのホイールハブピンを差し込む前に、0.3mm厚のシムを入れておきます。
マニュアルでは0.1mmと0.2mmを使用していますが、整備性を考慮して0.3mmの一枚モノを使用しました。
サーボの取り付けもサクッとやっちゃいましょう!
但し、サーボの「耳」の加工は注意深く丁寧に行ってください。
テキトーにざっくり切り落とそうとすると、結構ヒドイ目に遭います。(BD8コンバージョン組み立てその3参照)
当初は、アルミ製のダイレクトサーボホーンを使用するつもりでしたが、
弱気にサーボセイバーを使用することにしました…。
使用したのは、耐久性は高いが値段も高いXRAY製です。
サーボセイバーとしては尋常でない値段ですが(笑)、値段以上に長持ちします!
今回入手したキットはRTC付きだったので、ここで組み立てておきます。
パーツ構成は、フロントサスペンションをベースとして作られていますが、
ユニバーサルシャフト、Cハブのキャスター角やサスアームの形状が違う専用品です。
フロントナックルと同様に、キングピンが入るネジ穴は予め半分くらいの深さまでネジ山を切っておくと
キングピンをまっすぐに締め易くなります。
取り立てて問題もなく組み立て完了です。
因みに、アウターサスピンやM4×8mmセットスクリューなどの一部部品は、手持ちの予備の物を使用して組み立てています。
通常は、標準のリヤサスペンションから取り外して組み立てるようになっているのでご注意ください。
こちらのパーツは、後々に予定している「走行&セッティング編(仮)」で使用してみたいと思います。
今回はほぼ完成状態まで組み立て作業を進めたので、少々長くなってしまいました。
次回は、残る「ダンパー組み立て」を行っていこうと思います!
お付き合いいただき、ありがとうございました。