セッティングについて 3

←Tech Tips一覧へ戻る


 第3回目は、キャンバー角とトー角について解説していきます。
今回紹介するセッティングポイントは以前こちらこちらで簡単に解説していますが、復習もかねて改めてまとめておきたいと思います。

 ではまずキャンバー角から解説します。キャンバー角とは車を正面から見て、ホイール面と路面がなす角度のことです。車を正面から見て路面とホイール面が垂直のときキャンバー角は0度で、ここから「ハの字」方向に角度がついている状態を「ネガティブキャンバー」と呼び、「逆ハの字」方向に角度がついている状態を「ポジティブキャンバー」と呼びます。計測は目検討という人もいますが、専用のゲージを使用して数値で記録したほうが情報として管理しやすいでしょう。
 基本的にフロントのキャンバー角をネガティブ方向に増やしていくとステアリングの初期反応は鈍くなりコーナーリング中のグリップ感は増加する傾向にあります。またキャンバー角を0度に近づけていくとステアリングの初期反応は鋭くなりタイヤのショルダーが引っかかってグリップするようなフィーリングになります。リアのキャンバー角をネガティブ方向に増やしていくと、グリップの限界は低下していきますがリアの滑り出しは穏やかになりコントロールが楽になります。逆に0度に近づけていくと、グリップに限界は高まる傾向にありますが限界を超えたときの滑り出しは若干ですが唐突になります。ちなみにオンロードカテゴリーでポジティブキャンバーに設定することはほとんどありません。
 ここで注意点があります。それは極端なキャンバー角に設定しない、ということです。多くのツーリングカーの場合、キャンバー角は0度〜ネガティブ3度程度の範囲で調整します。それ以上のネガティブキャンバーはタイヤの極端な偏磨耗を招くため、ドリフトタイヤのような特殊なタイヤを除きあまり良い結果をもたらしません。理想はタイヤのトレッド面が均一に磨耗するように設定することですが、あくまでハンドリングは好みの問題なので、上記範囲内で自分にベストなキャンバー角を設定するのが良いでしょう。


 続いて、トー角について解説します。ここでは特にリアのトー角に的を絞ってお話ししたいと思います。基本的にリアのトー角は、リアのグリップに関連しています。トー角をトーイン方向に増やしていくとリアのグリップは高くなっていき、逆にトー角を0度近づけていくほどリアのグリップは軽くなっていきます。調整の方法は、ほとんどの場合サスマウントの組み合わせで調整するようになっていますが、一部の車ではさらにリアハブでも調整できるものもあるようです。最近のツーリングカーのリアのトー角は、多くの車でトーイン3度に設定されていますが、この状態から変更することはほとんど無いと思います。この状態でリアがグリップしすぎてアンダーステアがひどい場合はトー角を0.5度減らして、逆にリアグリップが少ないように感じたらトー角を0.5度増やしてあげる程度の調整で問題ないと思います。調整範囲はほとんどの車で、トーイン2.0度〜3.0度の範囲に収まってしまうのではないでしょうか。
 ちなみにフロントのトー角ですが、0度に設定しておくのが一番いいと思います。(個人的には常に0度に設定しています)フロントのトー角の付けすぎはトップスピードの伸びの妨げになってしまいます。もしフロントトー角を付けるときは、目検討でほんの少し角度がつく程度で十分です。フロントのトー角についてはこちらで詳しい解説がされていましたので、より深く理解したい方は参考にされると良いでしょう。





←Tech Tips一覧へ戻る